ぺーぺーぷーぷーな日々

Claris FileMaker と戯れる日々です。

会計検査院からの疑義

先月末に九州厚生局鹿児島事務所から、こんな通知が来ました。

会計検査院による医療費に関する実地検査が実施され、その結果、診療報酬請求の算定等に疑義があり、その事実関係を調査するように指摘を受けました。


鹿児島県下で数十件の医療機関が指摘を受けたようで、うちの病院も対象になったとのこと。
うちの病院で指摘されたのは、「療養病棟入院基本料(患者の医療区分判定疑義)について」。
過去二年分の診療報酬請求を自己調査して報告、間違いの分については自主返還せよ、とのことでした。
他の医療機関についても、様々な項目で指摘があったらしい。

今更解釈が違うと言われても


念のため断っておきますが、うちが意図的に不正請求をしたということではありません。
どうやら、「現在のあなた方の解釈は間違っていますよ」という指摘らしい。


しかしだ。


詳しい説明は割愛しますが、「医療区分」の算定は四年前に導入された制度です。
導入直前、我々は県単位で開かれたオフィシャルな説明会にも出席し、そこで解釈についても確認し、事実、この四年間一度も間違いを指摘されたこともなければ返戻を受けたこともありません。


ま、会計検査院という別機関からの指摘というわけなんで、支払側も含めて解釈が間違ってた、という見方もできるわけですが、それにしても二年分を洗い出して、しかも返還だなんて実に酷い。

自分でしっかりと解釈せねばならぬ


確かに、規定などを文言通りに厳格に解釈すれば、やっぱりそうなのかと思わないでも無い。
というよりも、やっぱり自分らでしっかり読み込まなくてはならないって事です。


折しも診療報酬改定の時期で、これから様々な説明会なども開催されますが、


決められたばかりの規定の解釈なんて、当局もしくは説明する担当者だって正確に把握できているとは限らない。


ということを肝に銘じておかなくてはなりません。


文書を棒読みするような、しょうもない説明会に参加したって無駄です。


残念ながら地方で行われるものは、この手のものが多い。
都市部で金を払って参加する説明会はどうだか知らないけど。
まずは自分らで、しっかりオリジナルの文書をネットからダウンロードして目を通し、具体的な疑問はネット上で事例を検索するか、文書やメールで当局に質問した方がよろしいのではないかと思います。

なんとか洗い出し作業は終了


うちの病院には90床ほどの医療療養病床があり、それらを2年分洗い出すとなると実に面倒でした。
それに算定は1日毎に確認するわけですからねえ。


さすがに紙をめくって確認する、なんていうのは無理。


おまけにうちのレセコンのデータなんて、


過去1年分しか遡れない(抹消されてしまう?)


という代物で、残念ながら当てにならない。


幸い?というか仕方なくというか、うちでは過去のレセプトデータをFileMakerに格納してあったので、そこで一気に検索をかけて対象項目を絞り込んで行きました。日々の医療区分に関するデータも自作のSolutionで管理してあったし。


お陰さまで、淡々と洗い出し作業は進展して、提出期限を前に、ほとんどの作業は完了しました。


主要論点の絞り込みからデータの抽出・編集作業まで、さすが、私の仕事の段取りにはそつがない。


で、結果として返還額が300万円くらいになりそうです。
予想よりは少なかった、と言えなくも無いけど、やっぱり痛い。