- 作者: 陳舜臣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 文庫
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陳舜臣さんが、司馬遷の史記を題材にした短編集。
史記からいくつかの話をピックアップしながら話が進み、殷の紂王の時代(紀元前1100年くらい)から秦の始皇帝(紀元前221年〜)、楚漢戦争(紀元前206年〜)、そして司馬遷が史記を書くに至る頃(紀元前100年頃)までの話がコンパクトに纏められています。
エッセイと呼んでもいいのかもしれません。
史記の入門書として、史記の風景を感じることのできる良著だと思います。
最後の章では、史記の著者である司馬遷についても触れられています。
司馬遷の境遇、その記述方法、著述する順番、論評などから司馬遷の史眼に触れ、そして司馬遷という人そのものにも興味を持てるならば、なお一層、史記の世界に浸れるのかもしれません。