ぺーぺーぷーぷーな日々

Claris FileMaker と戯れる日々です。

ものがたり史記:陳舜臣

ものがたり 史記 (中公文庫)

ものがたり 史記 (中公文庫)


陳舜臣さんが、司馬遷史記を題材にした短編集。
史記からいくつかの話をピックアップしながら話が進み、殷の紂王の時代(紀元前1100年くらい)から秦の始皇帝(紀元前221年〜)、楚漢戦争(紀元前206年〜)、そして司馬遷史記を書くに至る頃(紀元前100年頃)までの話がコンパクトに纏められています。
エッセイと呼んでもいいのかもしれません。


史記の入門書として、史記の風景を感じることのできる良著だと思います。


最後の章では、史記の著者である司馬遷についても触れられています。


司馬遷の境遇、その記述方法、著述する順番、論評などから司馬遷の史眼に触れ、そして司馬遷という人そのものにも興味を持てるならば、なお一層、史記の世界に浸れるのかもしれません。