ぺーぺーぷーぷーな日々

Claris FileMaker と戯れる日々です。

うちの病院での「看護必要度」の管理 その2

前回の続きです。
前回は現場(病棟)でのチェック・記録方法を書いたわけですが、その後はFileMakerの仕事です。
ここでも要点は、「患者さんの状態に変化があった日」だけを履歴として登録する、ということです。

前提となるデータベース

看護必要度」のデータベースを構築する以前に、まず必要となるデータベースは

  1. 患者基本情報
  2. 入退院履歴(入退棟履歴や病床移動履歴)
    1. 病床稼動履歴

になるのではないかと思われます。というよりも、私の場合は以前から上記のデータベースについては基本事項として構築済みだったので、このデータを看護必要度にも転用した、というだけのことです。これらがあれば、

  • 「○月○日に☓☓病棟に入院していた人」をリストアップする

といった作業も容易になります。そして「△△さんが入院していた期間」は当然リストアップできるわけですから、後はこれらと連動させて看護必要度のデータを蓄積していくだけです。

変更日だけを押さえていけばいい

そして「看護必要度」のデータベースですが、私が作ったものは要するに「看護必要度の変更履歴」です。つまり

  • 患者さんの状態に変化があった日の日付とその点数

さえチェックしていけば、あとは前述のデータベースと組み合わせることで、

  • ○月○日の△△さんの看護必要度は??点 であるとか
  • ○月○日の??点以上の患者さんの人数

は自動集計することが可能になります。
下図は実際に私が使用している画面で、患者さん別の変更履歴を入力する画面です。

小技的なテーブルやスクリプトが沢山あるのは事実ですが、リレーション画面も、いたって単純なものです。

何度も繰り返すことになりますが、「変化があった日」だけをチェックすればいいわけですから、実は1日当たりのFileMakerへの入力作業は、それほど大変ではありません。

自分で作るメリット

以上が、うちの病院での処理の概要です。テーブルやフィールドについての詳しい情報も、お問い合わせがあれば掲載いたします。中身や構造は優秀な人ほど簡潔なものに仕上げることができるわけで、私の煩瑣な内実を公開してしまうというのは、ちょっと恥ずかしいんですが(笑)。


看護必要度を集計するためのソフトも市販されているはずですが、やっぱり自分で作るメリットは大きいと思います。
自作のデータベースであれば、他の自作データとの連動も容易ですから。
データが連動するって、実に面白いことですよ。
ついでに病棟業務の流れまで連動に組み込んじゃえば、もっと面白いことになるわけなんだけど。