食事箋というものがあります。入院患者さんの食事について、腎臓食とか糖尿病食とかカロリーの指示をするものです。
これまでずっと紙の伝票で運用していましたが、FileMaker でオーダーする仕組みを作ってみました。
電子化によって、すべての端末からの入力や閲覧が可能になりました。 < 当たり前か。
以下、概略だけなのですが、紹介いたします。
これまでは、紙の伝票と電話連絡
伝票を書いて、電話で連絡して、その伝票の内容に不備があれば折り返し電話で確認、訂正、また確認、伝票差し替え…。
システム稼働後は、紙と電話のやり取りではなく、栄養科の端末に通知がこんな感じで表示されます。これを栄養科が確認します。
電話で呼び出すのではなく、FileMaker の OnTimer スクリプトが動いて通知します。
基本構成に悩みました。
テーブルやフィールドの構成については、結構悩みました。2ヶ月くらい悩みました。
1日3食を1セットとして考えるか、バラして考えるか、という根本的な構成にも悩みましたが、項目(フィールド)を挙げていくと予想以上に多い。キメが細かいといいますか、人間の三度三度の食事ですし、アレルギーを忘れちゃいかんし、好き嫌いも考慮してあげなきゃならない、特別食に加算食、絶食もあるし、云々。というわけで、レイアウトは下図のように。結局、1日3食を1セットとして考えることにしました。
いろいろと隠れた処理をするために、いろいろとフラグを立てるためのフィールドが増えてしまいました。
レセプト用のデータにも変換
食事代は診療報酬の食事療養費として患者さんに請求されることになります。
レセプトへの登録は、下図のように4つのパターンに分けて登録しなければなりません。
画像はORCAのものです。
特別食や加算食などを考慮して、算定用のデータに変換します。この処理手順を考えるのもなかなか辛かった(笑)。
変換されたデータは直接ORCAに登録されるわけではなく、医事課が手動で入力ですけれども。
この点、ORCAのAPIを理解できれば、FileMaker から直接登録処理ができるのかもしれないんですけど。
API 仕様
ORCA Project: 日医標準レセプトソフト API仕様
と、まあ、こんな感じです。本格稼働から1週間で軌道に乗りました。
今さら紙の伝票に戻りたいなんて人は、いないでしょう、たぶん。