ぺーぺーぷーぷーな日々

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中国古典の言行録:宮城谷昌光


宮城谷昌光さんが書いたビジネス本というかエッセイ集。
宮城谷さんの文章から「ドラッカー」とか出てくるのは意外というか新鮮。


中国古典の言行録 (文春文庫)

中国古典の言行録 (文春文庫)

rakuten:book:10595470

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年明けから司馬遷史記をめくりながら(いつものことだ)、それでも私にとって史記を読みこなすのは並大抵のことではないので(これもいつものことだ)、史記を題材にした小説などに手を伸ばしたりしていました(全ていつもの私のパターンだ)。


そんな中、今回、目についたのが宮城谷昌光さんの書かれた「中国古典の言行録」という本。


多くの中国古典から名言を選び出して解説されています。
もちろん著者自身の経験や考えも記されていて面白い。

私の二十代は、西欧の本ばかり手もとにあった。三十代になって、『孟子』を読んだことから、考え方も生き方も変わった。さらに、中国の古典や歴史をたずねることによって、ようやく人が見えるようになった。妙なものである。
(青はこれを藍より取りてしかも藍より青し筍子」 21ページ)

たしかに孟子は理想主義者なのだが、孔子よりは視点を下において、現実を見ようとしている。経済と精神とはかかわりがあると言っているのである。
(恒産無ければ因りて恒心無し「孟子」 27ページ)


なるほど孟子とはそういう人か、などと想像しつつ、読んでみたい本が増えたのでありました。
宮城谷さんの本からはいつも、人がより良く生きるためには学び続けなければならないということを教えられます。